
金継ぎとは
世界最古の漆製品は日本から出土されており、縄文時代には漆で接着したり、ヒビを漆でコーキングしたものも発見されています。現在につながる金継ぎ文化は室町時代に茶の湯が盛んになり、ただ接着から破損の痕を景色として愛でる「わび、さび」の美意識に通じる日本独自の文化です。
金継ぎには天然素材のみで直す本金継ぎと、下地部分を合成樹脂を使い仕上げに本漆を使う簡漆金継ぎ、全て合成樹脂や合成されたものでお直ししていく簡易金継ぎとがあります。それぞれメリット、デメリットがあります。
本金継ぎでは全て自然素材で直す為、食器として使う際の安全性には全く問題はありません。時間がかかり、技術、知識的な難易度はあります。じっくり時間をかけて根気よく器に向き合って直していくので、仕上がりに深みを感じ愛着もひとしおだと感じます。簡易金継ぎはやはり食器として使う際の安全性は心配です。最大の利点はお道具も少なく、やはり手軽に仕上がると言う事です。仕上がりも簡単にすぐ出来てしまうので、本金継ぎの様に時間をじっくりかけて直したものとは仕上がりの完成度、深みは違う様に感じます。



本金継ぎクラス
自然素材を使い伝統的な金継ぎ技術にアレンジを加え、器を継いでいきます。漆を使っての金継ぎは漆を何度も乾かし作業を重ねていくので、時間はかかりますが、簡易金継ぎとは違う風合いになります。何度も根気よく作業をしていくと手が慣れていき、確実に技術が向上し美しい仕上がりになります。仕上げは金銀粉はもちろん、錫粉や、真鍮粉などの代用金で仕上げたり、器の色と同化させる共色仕上げや、色漆を使ったりと自由な発想での仕上げも可能です。
まずはお茶セットをお出しして精神を落ち着けて作業に入って頂きます。お茶の時間・金継ぎ作業・お道具の片付けを含め2時間〜2時間半となります。
基本1つの器を直すのに漆を乾かす工程などが何度もあり、少なくとも5〜6回は通っていただきますが、同時に3個以上の器を同じタイミングで直すことができます。
只今定期的に生徒さんのクラスが開催されております。クラスの見学希望の方は日時をご相談下さい。
クラスの詳細、空き状況はメールからお問い合わせください。
モダン金継ぎクラス
手軽に金継ぎを体験してみたい方へのクラスです。漆の代わりに「新うるし」という漆の代用品を使うので、漆かぶれが心配の方にもお気軽に金継ぎを体験していただくことが可能です。
このクラスは「割れ」と「欠け」を繕う工程を学んで頂くクラスになっており、先ずはこちらでご用意した器でモダン金継ぎの基本を学んで頂きます。
2回目以降はご自分の器をお持ち頂いて修復して頂けます。本漆を使用する簡漆金継での仕上げや色漆、その他に錫などお好みの仕上げで修復が可能です。
2名様以上のプライベートクラスをご希望の方はメールからお気軽にご相談下さい。
基本こちらのクラスは不定期で開催しております、開催の際はSNSやホームページなどでお知らせさせて頂いております。
mon cadeauオリジナルのお道具セットのご用意もございます。

講師紹介
門 ペリエ 道子
祖母が茶道の先生だったこともあり幼い頃から日本の伝統文化に興味があり、茶道を祖母から教わり伊勢で過ごしました。その後 東京の大学で陶芸を学び卒業後はmon cadeauのブランドでフードスタイリストとケータリングを東京とニュージーランドで主催しておりました。
(mon cadeauの意味はフランス語で”私のプレゼント”で私の苗字の門はカド、モンと読む事からこの社名にいたしました。)
着物と草月の師範の免許を取得し、2022年から金継ぎクラスをスタートし、現在東京の渋谷とニュージーランドのオークランドの二拠点で金継ぎ教室と日本文化クラスを開催しております。
